コーヒー豆は農作物
世界各国で生産されているコーヒー豆は、コーヒーノキから収穫された果実の中にあります。コーヒー豆が農作物である以上、異物の混入を除去したり、コーヒー豆の大きさや熟度を均一にしたり、欠点豆と呼ばれるコーヒーの風味に悪い影響を与えるコーヒー豆を取り除く必要があります。
そこで今回は、意外と知られていないコーヒー豆の選別について解説していきます。
【目次】 |
1.スクリーン選別 |
2.比重選別 |
3.電子選別 |
4.ハンドピック |
5.金属探知 |
6.風力選別 |
7.粗選別 |
8.まとめ |
スクリーン選別
コーヒー豆をふるいにかけ、サイズ別に分類する選別方法です。
異なるサイズの穴が開いたスクリーンの上に、コーヒー豆を流し込み、振動によりふるいをかけていきます。小さいコーヒー豆は穴を通過し、大きいコーヒー豆はスクリーンの上に残ることで選別されます。
コーヒー豆が丸い形のピーベリーは、細長い穴の開いたスクリーンが使用され、通常の細長いコーヒー豆(フラットビーン)は穴を通過し下に落ちていくため、ピーベリーはスクリーンの上に残ることで選別されるしくみです。
スクリーン選別されたコーヒー豆は以下のようにサイズ別に分類されます。
スクリーンサイズ | サイズ |
S20 | 約8mm |
S19 | 約7.5mm |
S18 | 約7mm |
S17 | 約6.75mm |
S16 | 約6.5mm |
S15 | 約6mm |
S14 | 約5.5mm |
S13 | 約5mm |
※スクリーンサイズの単位は「S」で表記されて、S1が64分の1インチです。
(ブラジル式を基準にした「ふるい」で世界基準です。)
一般的には、スクリーンサイズが大きいほど、グレード(等級)が高いと評価されています。
比重選別
傾斜があり振動する金属板の上にコーヒー豆を流し込み、重さ別に分けていく選別方法です。金属板の下からは風が吹き上げており、重いコーヒー豆は振動および下から吹き上げる風の影響を受けにくいので、高い方へ残ります。それに対して、軽いコーヒー豆はそれらの影響を受けやすいため、低い方へ移動していき選別されます。
一般的に比重の重いコーヒー豆は高級品、軽いコーヒー豆は下級品とされます。
電子選別
センサーを利用し、通過時に色が異なるものを除去する選別方法です。
使用する光の種類(波長)や数によって除去できる欠点豆が異なりますが、黒豆や変色したコーヒー豆、未成熟豆、小石などを選別することができます。
虫喰い豆や欠け豆などは取り除くことができませんが、大手コーヒー会社では焙煎後のコーヒー豆の選別として電子選別機を導入しているところもあります。
ハンドピック
目視により欠点豆や異物などを除去する選別方法です。
ザルやテーブルにコーヒー豆を広げ、目視により欠点豆や異物を除去していきます。生産国によってはベルトコンベアーの両脇にオペレーターを配置する方法もありますが、人件費が高い国ではオプションとして行われることも多いのが現実です。
ハンドピックの作業は地道な作業を長時間続けます。子供でもできる作業ですが、熟練の方が行うハンドピックはスピードと精度が格段に違います。徹底してハンドピックされたコーヒー豆は欠点豆が0というわけではありませんが、綺麗なコーヒー豆に出会い、香味も素晴らしかった時には、COFFEE ROASTERY 101は最優先で買い付けを検討しています。
金属探知
磁気を使った磁選機で金属を除去する選別方法です。
小石などに比べると混入する可能性が低い釘や金属の破片ですが、ごく稀に金属の破片が混入してしまうことがあります。強力な磁気により除去していきます。
風力選別
風力と重力を利用し異物を除去する選別方法です。
巨大な扇風機のような機械を使い、コーヒー豆より軽い小枝や葉、糸くずなどの異物を除去します。またコーヒー豆を比重別に分けることもできます。比重選別の一種でもありますが、連続式になっている場合には様々な比重のコーヒー豆を同時に処理することが可能で、スクリーン選別前に行われることが多い。
粗選別
穴の大きさの違う2種類の網を通して、コーヒー豆より大きい異物と小さい異物を除去する選別方法です。
まとめ
今回は、コーヒー豆の選別について解説しました。
コーヒー豆の生産地ではすべての工程を行なっているわけではありませんが、あらゆる工程を経て高品質なコーヒー豆は出来上がります。COFFEE ROASTERY 101ではこうした選別がしっかりされていることを、コーヒー豆を見ただけで分かるような品質の高いコーヒー豆のみを取り扱っています。買い付けを行ったコーヒー豆は、COFFEE ROASTERY 101が責任を持って最終チェックを行いますので、安心・安全にコーヒーをお楽しみいただくことができます。
是非一度オンラインストアからコーヒー豆をご購入してみてはいかがでしょうか。
COFFEE ROASTERY 101
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松本安弘