COFFEE ROASTERY 101では、サイフォンでコーヒーを抽出しています。
ビームヒーターで照らされながらお湯がポコポコと沸騰している光景を見ると、小学校の理科室で化学実験をした時のようにドキドキ、ワクワクしますね。
では、そんな魅力のあるサイフォンコーヒーの抽出温度はいったい何度なのでしょうか。
今回は、実際に検証した結果を見ていきたいと思います。
目次 |
1.事前にCOFFEE ROASTERY 101が行ったアンケートとその結果 |
2.今回の検証方法 |
3.検証結果と考察 |
4.結論とまとめ |
事前にCOFFEE ROASTERY 101が行ったアンケートとその結果
少しでも皆さんに、サイフォンコーヒーについて知っていただきたいと思い、今回は事前にSNSを活用したアンケートを実施しました。
アンケート内容
サイフォンの抽出温度は何℃でしょうか、A〜Dの中から1つ選んでください。
A.95℃〜98℃ B.90℃〜93℃ C.85℃〜88℃ D.80℃〜83℃ |
アンケート結果
選択項目 | 回答人数 | 全体に対する割合 |
A.95℃〜98℃ | 52人 | 30% |
B.90℃〜93℃ | 58人 | 37% |
C.85℃〜88℃ | 32人 | 19% |
D.80℃〜83℃ | 24人 | 14% |
皆さん、ご協力いただきありがとうございました。
今回の検証方法
COFFEE ROASTERY 101のビームヒーター8台のうち、6台を使用しすべて同じ条件で検証しました。
①下ボールに250ccのお湯を入れ、100℃になった時点で上ボールをセットする。【写真1】
火力は最大のままです。
【写真1】
②上ボールにお湯が上がってきたら、温度計をゆっくり回しながら計測開始。【写真2】
※今回の検証ではコーヒー豆を使用せず、純粋なお湯の温度を計りました。
最後まで火力は最大のままです。
【写真2】
③お湯が完全に上ボールに移動し、温度計が最高値(最高温度)を示した時点からタイマーをスタート。
この時も火力は最大のままで、温度計はゆっくり回し続けます。
④最高温度を0秒とし、そのまま15秒毎にお湯の温度を計測。
120秒たった時点で終了しました。
検証結果
それでは早速検証結果を見ていきましょう。
今回の検証結果は以下【写真3】のようになりました。
【写真3】
サイフォン1からサイフォン6の温度をみると、すべてにおいてお湯の温度は安定した変化をしています。
上ボールにお湯が上がってまもなく最高温度となり、その後はゆっくり120秒かけて約3℃下がることが分かりました。
結論とまとめ
・ごく僅かなビームヒーターの個体差はあるものの、お湯の温度は淹れ手が変に手を加えない限り安定している。
・お湯の温度は120秒後も約90℃と高いことから、仕上がりのコーヒーの温度は高いことが想像できる。
・アンケートから正解はBであり、正解率は37%。
サイフォンコーヒーの抽出温度は、約90℃〜約93℃。
アンケートでは正解した方が一番多い結果となりましたが、それでも37%と正解率は低いことが分かりました。
COFFEE ROASTERY 101では、コーヒーを抽出する際、お湯の温度は重要だと考えています。
それは高い方が良い、低い方が良い、何℃が良いではなく常に安定させることを意味します。
ご家庭や小規模なカフェであれば、お湯の温度を82℃や85℃、90℃、93℃など自由に設定できるハンドドリップも選択枠の1つになり、いろいろ試したい方にはおすすめです。
しかし、数台を同時に抽出する必要がある喫茶店や、常に美味しいコーヒーを淹れたい方、美味しいコーヒーを求めて来店されるお客様が多い人気店などでは、ハンドドリップで安定して抽出することは至難の技です。お客様は多少のブレもその店の味として捉える必要がありますね。
逆にサイフォンによる抽出の場合、お湯の温度は自由に設定することはできませんが、その分ブレることは少なく基本的に安定しています。手を抜かない限り常連のお客様には、いつも通りの美味しいコーヒーだと思っていただけるでしょう。
サイフォンコーヒーとハンドドリップコーヒーではそれぞれメリットデメリットがあります。
いつもハンドドリップでコーヒーを淹れている方、是非一度サイフォンでコーヒーを淹れてみてはいかがでしょうか。
思っているより簡単に美味しいコーヒーを淹れることができると思います。
サイフォンコーヒー講座については下記よりご確認ください。
きっと新しい発見があります。
https://roastery101.com/news/364/
COFFEE ROASTERY 101の実店舗である茶房あずまやで検証した結果です。
標高が違えば沸点も変わる、その他様々な外的要因により、今回の検証結果とは異なる可能性があります。 今回の検証は実際にコーヒー豆を使用した結果ではなく、お湯のみで再現した結果となります。 |