こんにちは!最近サイフォンコーヒーの抽出練習に狂ったように取り組んでいます。その中で浮かんできた疑問を解明するため、日々様々な実験を行っています。そこで!皆さんにもこの情報を共有すべく、今回第3回目は挽き目を変えてみたらどうなるのかというテーマです。それではごゆっくりどうぞ!
【目次】 |
1.サイフォンコーヒー/挽き目を変えてみよう! |
2.サイフォンコーヒー/TDSを測ってみよう! |
3.サイフォンコーヒー/もう一度淹れなおしてみよう…! |
4.まとめ |
サイフォンコーヒー/挽き目を変えてみよう!
ゆったりとした定休日木曜に突如始まるサイフォンコーヒーの実験。お湯を沸かして、準備万端です!今回もお湯の量を180㏄に統一で、サイフォン一本に対してコーヒー粉を16グラム用意しました。ただし前回と違うのは、コーヒー豆の“挽き目”を変えたことです。豆を挽く“コーヒーミル”のダイヤルを調整することで、粉の精粗に違いをもたらすことができるんです。

今回は挽き目を左から4.5→3.5→2.5へと変化させて比べていきたいと思います。


↑4.5(粗い) ↑3.5(普通)

↑2.5(細かい)
粒度の違い、分かりますでしょうか?画像だと見づらいですよね…。実際に見てみても、目を凝らさないと判別できないほど相違なかったです。ですが、マスターはこれくらい分かるよなと確認してきました、ひえ怖い…。当たり前ですよと返事をし、さも分かっている風に答えてたまたま正解したのは内緒の話。ちなみに、当店は挽き目を3.5で統一してサイフォンで抽出を行い、コーヒーを提供しています。ウチでコーヒーを飲む際は、そのような情報を意識してみるのも面白いかもしれません。

さてさて、サイフォン3本すべて淹れ終わりました。早速結果を見てみましょう!と言いたいところですが…皆さん、理科の実験を思い出してみてください。ただ結果を求めるのではなく、自分の考えが正しいかどうかを証明するために「仮説」を立てたはずです。私たちもそれにのっとって向き合いましたので、少しの間仮説タイムにお付き合いください…!

挽き目が粗い場合は、水と触れる総表面積が小さくなります。それによって水に溶けられる限界値が小さくなり、必然的に濃度は低くなります。粗いと粒子が大きくなり大量に中身が詰まっているので、水に触れられない部分がたくさんあるんですよね。一方で挽き目が細かい場合は、水と触れる総表面積が大きくなります。それによって水に溶けられる限界値が先ほどよりも大きくなり、濃度はより濃くなります。つまり、挽き目が粗いほど濃度は薄くなる。逆に、挽き目が細かいほど濃度は濃くなる,というのが私の仮説です!
サイフォンコーヒー/TDSを測ってみよう!
前回も登場した濃度計を使ってコーヒーの濃さ(濃度)を測っていきます。まずは挽き目2.5から。

相変わらず見づらいですよね…結果は1.52です。この数字は何ぞやとわけわかめな方、たくさんいらっしゃると思います。そこで!こちらも前回ご紹介しました、世界的に定められている基準を一つ。TDS1,15~1,35までがどうやら美味しくいただける範囲みたいです。ということは、1.52は相当濃いーですね。とても飲めたものではありません…。さあどんどん測っていきましょう。

それぞれ挽き目2.5は1.52、挽き目3.5は1.24、挽き目4.5は1.32となりました。あれれれれ…先ほどの仮説が正しければ、挽き目の数字が大きくなるにつれ(粒度が荒くなるにつれ)、TDSも下がっていく仮説でした。しかし、結果は挽き目とTDSが比例していません。これは予想外です。どうしてかを考える前に、私一人の結果を鵜呑みにしないようマスターにも協力していただきました。
今回使用した濃度計はこちら
ポケットコーヒー濃度計 PAL-COFFEE(BX/TDS)

マスターには私の数字が怪しかった、挽き目3.5と4.5を淹れていただきました。結果は挽き目3.5はTDS1.13、挽き目4.5は1.08でした。きちんと反比例しています…。ということは私の撹拌技術がまだまだということで、否が応でも発展途上なのを突きつけられます。でも、まだできていないという結果も同時に得られて良かった!これはこれとしてポジティブに捉えて精進していきたいと思います。マスターの結果を基に、再チャレンジです。
サイフォンコーヒー/もう一度淹れなおしてみよう!

相変わらず見づらいです…。撹拌時に粉の動きをしっかりと見て、全体を混ぜるように改めて意識して取り組みました。すると結果は先ほどと異なり、挽き目3.5の時はTDS1.32、4.5の時は1.22と反比例しました!こうして比べてみると、マスターと私の間では濃度に圧倒的な差がありますね。この濃度の違いは何から生み出されるのでしょうか?結果を得ると同時に新たな疑問が見つかりました!また実験せねば…!
まとめ
いかがでしたでしょうか?やはり実験は、子供心をくすぐられてとても楽しいです…!今回は挽き目を変えたらどうなるのかをテーマに実験を行っていきました。結果は、挽き目が粗いほど濃度は薄くなる。逆に、挽き目が細かいほど濃度は濃くなる,です。(最初の私の結果は怪しかったですが…)分かりきっている疑問かもしれませんが、こうやって皆さんと共有できることをとってもうれしく思います!これからも様々なことに取り組んでいきたいと思いますので、温かく見守っていただけると幸いです。よろしくお願いします!
【スタッフMの過去の記事】
【コーヒー講座の詳細はこちらからご確認いただけます】
COFFEE ROASTERY 101
実店舗:茶房あずまや
スタッフM