先日、SCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)が主催するJCTC2023(ジャパンカップテイスターズチャンピオンシップ2023)に参加させていただきました。どんな競技会なんだろう?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。そこで今回はJCTCという競技会の内容や実際に初めて参加して感じたことなどを解説していきたいと思います。
【目次】 |
1.JCTCとは? |
2.競技の流れや見どころ |
3.申込み後に行ったトレーニング方法 |
4.JCTCに参加して感じたこと |
JCTCとは?
JCTCとは
JCTCとはSCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)が主催する競技会の1つで、ジャパンカップテイスターズチャンピオンシップのことをいいます。頭文字をとってJCTCです。
JCTCの歴史
スペシャルティコーヒーの基本であるカッピング技術を競技化し、広めるために開催されている世界的な競技会で、2009年の世界大会はケルンで開催され、後藤選手が世界第3位となりました。 日本では2009年9月に世界大会に向けての代表選手選考会を兼ねた、第1回目のJCTC(ジャパンカップテイスターズチャンピオンシップ)が開催され、現在に至ります。
参加資格や費用
参加資格は18歳以上の方が対象で、優勝した場合、日本代表としてWCEのワールドカップテイスターズチャンピオンシップ (WCTC)に参加できることと定められています。
参加するには募集期間に申込みする必要があり、参加登録料はSCAJ会員の場合(¥11,000)、非会員の場合(¥16,500)がかかります。
募集人数
2023年より募集人数が2倍になり、東日本地区で96名と西日本地区で96名の合わせて192名になりました。
競技会の流れや見どころ
カップテイスターズチャンピオンシップでは選手ごとに8の問題が出題されます。この問題ごとに3つのカップが置かれており、3つのカップの内1つだけ違う味のコーヒーが入っています。この違う味のコーヒーが入っているカップを「カッピング」と呼ばれる手法を使って当てるのがカップテイスターズチャンピオンシップ競技です。8分以内に正解した数が一番多かった選手が優勝となりますが、正解数が同じ場合は全問解答するまでにかかった時間が一番短い方が優勝となりますので、味覚とスピードが求められます。
カップの裏に赤いシールが貼ってあれば正解、青いシールが貼ってあれば不正解となります。
申込み後に行ったトレーニング方法
毎年出場している方や、この大会に向けて毎日トレーニングされている方も多くいます。COFFEE ROASTERY 101は今回初めての出場だったので、閉店後に焙煎度合いを同じにした8種類のコーヒーを淹れて、トレーニングを行いました。はじめは正解数が2問だったり時間がオーバーしてしまったりで苦戦しましたが、大会前には8分以内に6問以上は正解できるようになりました。
今だから言えますが、実際の競技会の難易度ははるかに高いです。
JCTCに参加して感じたこと
実際に参加してみて感じたことは、たくさんあります。
まず申込みはすぐに定員一杯になるため、募集開始直後に申込むことをオススメします。また参加者を見ると、初めて参加される方もいましたが、毎年のように参加している人が多くいる印象でした。中には365日必ず毎日トレーニングをしている人や10回以上参加している人もいてビックリしました。競技しているところを見れば経験者だとすぐ分かるぐらいスピードが違い、正直圧倒されますね。
そして、今回好成績を残した方達のほとんどがQブレーダーの資格を取得している人だったことも驚きました。
ただ味が違うコーヒーを早く当てるだけの競技ですが、難易度はかなり高く、この緊張感の中で冷静に判断できることは相当慣れていないとできません。実際、私は手が震えてカッピングどころではありませんでした。
次回2024年は、参加するか決めていませんが、こうしている間にもトレーニングをしている人がいると思うと、中途半端な気持ちでは勝てない競技会だと感じました。
COFFEE ROASTERY 101
CQI認定Q Arabica Grader
松本安弘